法人の銀行取引を「最適化」するための8つの見直しポイント

「今の銀行に特に不満はないが、もっと有効に使えるのではないか」——そう感じている経営者もいるかもしれません。銀行との取引条件は、事業の成長や環境の変化に合わせて定期的に見直す価値があります。

壁に取り付けられた数字の「8」のネオンサイン

以下の8つの視点で現状を確認してみてください。当てはまる項目があれば、サービスの追加や使い方の工夫を検討するタイミングかもしれません。なお、ここでの「見直し」は現在のメインバンクを変えることを目的にしているわけではありません。目的に応じた「組み合わせ」を最適化する視点でお読みください。

① 振込手数料のコストが把握できているか

月間の振込件数と手数料合計を計算したことがあるでしょうか。振込手数料は金融機関や振込方法によって異なります。振込が月30件あれば、年間で数万円〜数十万円規模のコストになる場合があります。低コストのサブ口座活用を検討する余地がないか確認してみましょう。

② 振込・残高確認がオンラインで完結しているか

振込のたびに来店・印鑑が必要な環境では、業務効率が低下します。ネット銀行やデジタルバンキングの活用で、振込・残高照会・明細確認がスマートフォンやPCで完結できる環境を整えることが、経理業務の合理化につながります。

③ 会計ソフトとの連携が自動化されているか

クラウドの会計ソフトと銀行口座がAPI連携されていれば、入出金明細の自動取得が可能です。手入力の経理作業がある場合は、API連携に対応した口座の活用を検討することで、月次の経理工数を削減できます。

④ 給与・外注費の一括振込が効率化されているか

毎月の給与振込を1件ずつ処理している場合、一括振込機能の活用で大幅に効率化できます。複数の振込先を一度にまとめて処理できる機能は、振込件数が多い月次処理の負荷を軽減します。

⑤ 融資の担当者との関係が維持されているか

融資を受けている場合、担当者との定期的なコミュニケーションは関係性維持の基本です。担当者が変わった際も、事業状況や決算データを整理して共有できる体制を維持することが、融資の継続性につながります。

⑥ 口座・資金の可視化ができているか

どの口座にいくらあるか、いつでも把握できていますか。複数口座の残高を一元管理できるツールや、会計ソフトとの連携によるリアルタイム把握が実現できていると、資金繰り判断の精度が上がります。

⑦ 振込ミスの防止が仕組み化されているか

手動で振込先・金額を入力する場合、ミスが発生するリスクがあります。承認フロー(担当者入力→経営者承認)や振込先マスタの整備といった仕組みを導入することで、振込ミスのリスクを低減できます。

⑧ 銀行サービスの全体コストを把握しているか

振込手数料のほかに、口座維持費・ATM利用料・各種手続き費用が発生していることがあります。年に一度、全体の金融関連コストを棚卸しし、削減できる部分を確認することが、経営コストの最適化につながります。

見直しの方向性:「変える」ではなく「追加・組み合わせる」

銀行の見直しといっても、今のメインバンクを解約する必要はありません。融資関係がある場合は特に、メインバンクとの関係を維持しながら、日常の決済・振込をネット銀行のサブ口座に移行する「追加」の方法が現実的です。地銀との関係を守りながら、日常コストと業務効率を改善するアプローチです。

上の8つの視点で改善の余地を感じた場合は、現状の取引関係はそのままに、補完的なサービスを1つ追加することから始めてみてください。

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